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【熟年離婚】知ってた?気をつけたい!熟年離婚の注意点

円満離婚

こんにちは。
リボーンコンシェルジュ円満離婚アドバイザーの飯野馨己です。


今回は、熟年離婚についてお話したいと思います。


先ずは熟年離婚の定義とは何かということを調べてみたのですが、
明確な定義はないようです。


これは推測ですが、どうも50代60代くらい以上の方の離婚を
熟年離婚といっているのかなという感じで、曖昧であることが分かりました。


熟年離婚のバターンとしては、2通りあります。


夫が定年を迎えた又は迎える直前で、
退職金や年金分割をしっかりして離婚をしましょうというパターン

そして、
定年まではまだあるけれど、お子さんが就職して独立したとか
結婚したというようにお子さまの独立と同時に離婚しようというパターン

の2つがあります。


後者の方は、今後の生活を考え、早めに離婚をして、
経済的に自立してやっていこうと考えての離婚だと思いますが、

定年のタイミングで離婚をされる方は
退職金と年金をきちっと半分受け取りたいと考えての離婚だと思います。


ここで、少し興味深いデータを見つけたのですが、
厚生労働省の人口動態統計というものを見ますと、
50歳以上の離婚件数の推移という表があります。


こちらによると1990年には2万件でしたが、
10年後の2000年には約6万件弱と急増しています。


ここから、熟年離婚件数は高いところで推移を続けています。


では、ここからなぜ熟年離婚件数が急増したのでしょうか。


これは、戦後のベビーブーム時代の団塊の世代が
定年退職を迎えたり、子どもが独立する時期になったので、
離婚件数が増えたといわれています。


この段階の世代の方の夫婦像は、現在と少し違い、
男性が働いて、女性は家にいるもしくはパートくらいで
共働き夫婦はまだ少ない方々です。


戦後の経済を復興してきたこの世代の方は、
男性が仕事中心の生活をしている方が多く、

現在の夫婦のように、
子どもを一緒に育てるとか家事を積極的に手伝う
という世代ではありません。


なので、妻の方はそれまでに溜まっていた不満があるでしょうし、
夫の方も仕事中心の生活で、家にいる時間があまりなく、
家でのコミュニケーションが取れていないなど
様々な問題があって、離婚に至ってしまうケースが多いのではないかと
考えています。


また、熟年離婚で気を付けて頂きたいことがあります。


熟年離婚というと退職金や年金、
また、長い結婚生活の中で築いてきた財産を分割することになりますので、
潤沢にお金があるイメージですが、

人生100年時代と言われている世の中では、このお金を元手にして
離婚後10年20年と生きていかなければならないことになります。


財産としての家もどちらか又は双方が、
家を購入したり、移り住むことになりますし、

共働きだったとしても、双方が定年を迎え、
お互いに収入の良い定職に就くことが難しかったりして、
新しい生活は、貯金を取り崩しての生活となってしまう可能性があります。


離婚後の収入と離婚時に得た預金や年金で生活をしていけるのか
ということをしっかり考える必要があります。


実際、妻の方が団塊の世代の方は、第3者控除で保険や年金をかけた方が
多いと思います。


すると、奥様は基本的に基礎年金しかもらえません。


離婚をしなければ、この妻の基礎年金に加え、夫の厚生年金がもらえますので、
こちらで夫婦2人で生活をしていくことになりますが、

離婚のため、こちらを分割することになると、
お互いに経済が破たんして立ち行かなくなる可能性があります。


なので、その辺りは情報収集をしっかりする必要があります。


離婚する年令にもよりますが、

ご自分が80代90代まで生きていくと仮定して
実際に生活できるのかをしっかり見極め、

先ずは資産で計算をされた方がよいと考えています。


そのために必要な情報は
一つ目は退職金です。

退職金は、会社ごとにも違いますし、勤続年数などの条件によっても
金額がかなり違ってきますので、
しっかりと調べておくことをお勧めします。


2つ目は家です。


家を売却した場合、手元に残る金額はいくらになるのかを
試算しておいた方がよいと思います。


売却金額については不動産屋さんで教えて頂けますので、
そちらの金額と住宅ローンがある場合は住宅ローンを払うと
実際に手元にいくら残るのか

という所を計算し、更にそれを2人で分割したときにどうなるのかまで
調べておきましょう。


3つ目は年金です。


年金も分割したら、お互いにいくらぐらいになるのかということは
絶対把握しておいた方がよいと思います。


これは、年金事務所に行って、情報提供請求をすると教えてもらえます。


以上、3点について情報収集した結果、
離婚後もきちんと生活していける目処が立つようでしたら、
離婚を検討されても良いかと思います。


また、これはお客様に何度か勧めしたこともあるのですが、

退職やお子さんの独立を機に、
お互いが良い距離感を保てるような家のリフォームをされるのも
良いかと思います。


大手のリフォーム会社もこのようなプランを持っていることが多いです。


例えば、1つの家をリビングやお風呂などを2つにして、
完全に2世帯にし、家の中を完璧に分けて、
夫と妻がそれぞれに住むというプランや、

それほどスペースがない場合は、
共有のリビングを持ち、あとは全て別々にして、
なるべく顔を合わせない導線にするというプランもあります。


離婚をするということも、経済的に問題がなければよいのですが、
離婚までしなくてもということであれば、
家をリフォームするというものいいかと思います。


そうすれば、家はお互い確保できるので、家賃が掛かりませんし、
年金や生活で必要なものが全部お互い別々となるよりは
経済的には楽だと思いますので、
上記のようなプランを検討されることもいいと思います。



<まとめ>
・老後の情報収集をする
 (退職金、年金、家の売却額)
 すべてを計算して離婚を考える

・退職金でリフォームする
 そして卒コンするのもアリ

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