こんにちは。
リボーンコンシェルジュ
円満離婚アドバイザーの飯野馨己です。
今回のテーマは
離婚をする前に別居をする必要性はあるのか
についてお話ししていきたいと思います。
離婚の話し合いをスタートする前も
夫婦関係に何かしら問題があって
あまりうまくいっていない
また、精神的にも辛いので、
まずは別居をしようかと
考える方も多いかと思います。
でも離婚をする前に
別居をするかどうかは
自分にとってどちらが良いか
しっかり考える必要があります。
まずは、
別居をするメリットについてですが、
既にお互い離婚したいと思っていたり、
少なくとも
自分は離婚をしたいと思っているので、
お相手の顔を見るのも辛く、
一緒に家にいることも無理だと
思う方も多いことでしょう。
そのような状態の中、別居をすると
劇的に精神的に楽になります。
私のお客様の中でも、
こんなに楽になるのなら、
早く別居すればよかったと
おっしゃる方がいます。
戸籍は入ったままで、
離婚の話し合いを継続している状態でも
毎日顔を合わせないで済むというだけで
精神的にはかなり楽になります。
2つ目のメリットは、
離婚のカウントダウンがスタートする
ということです。
ネットなどでもよく書いてありますが、
別居期間がある一定の期間を過ぎると
訴訟裁判などで離婚ができるように
なります。
別居をすると、
夫婦関係が破綻しているという
判断材料(離婚事由)になるので、
なかなか離婚の話し合いが進まず、
精神的にも辛いし、
このまま小康状態が続きそうだ
と思われる場合は
別居をするというのも一つの手になります。
3つ目のメリットとして
婚費費用の件もあります。
実は、婚費費用と養育費というのは、
金額が異なります。
養育費というのは、
離婚後に子供に払われるお金ですが、
婚費費用というのは、
婚姻状態にあるけれど、
別居しているときに、
同居している家族と同居していない家族の
格差を埋めるために払うものなので、
例えば、妻が子どもと同居している場合、
夫の収入が多ければ、
夫は妻と子供の生活費として、
婚費費用を支払うことになるので、
妻の生活費も含まれるということに
なります。
なので、養育費と婚費費用を比べると、
少し婚費費用が高くなる傾向にあり、
貰う側としては、メリットになります。
逆に、払う側から考えると、
支払う金額が高くなりますので、
デメリットになるといえます。
また、もし、
調停や裁判をされている方だとすると、
弁護士などの第三者に
間に入ってもらうことになるので、
直接本人と話をしない方が良い
ケースがあり、
毎日顔を合わせているにも関わらず、
離婚の話は
弁護士を通さなくてはいけないという
不自然な状態が続いたり、
調停をされている場合も、
調停で離婚の話をしている中、
お相手と一緒に家にいるという状態で
とても精神的に辛くなるかと思います。
上記のように、
調停や裁判をする状態である方は
別居することで、
精神的に楽になることでしょう。
一方、別居するデメリットについてですが、
私のお客様でも別居状態の中、
ラインもメールも電話も
お相手が出てくれず、
離婚の話し合いが全くできなくて
困っているという方がいらっしゃいます。
少し考えていただければ
わかると思いますが、
例えば、
私が離婚をしたいと思っているけれど
相手が離婚をしたくないと考えている場合、
相手は私から連絡が来て会うことになれば
絶対に離婚の話をされると想像しますので、
私には会いたくないと思うはずです。
私に会わなければ、気持ち的にも楽だし、
離婚したいといわれることもない。
それだったら、連絡を無視してしまおうと
思ってしまうわけです。
なので、離婚の話し合いを進め、
早期に離婚したいと考える場合は
辛くても別居は控え、同居している方が
離婚の話し合いは進む場合が多いです。
毎日顔を合わせていれば、
少し話がしたい、
ちょっと時間をもらえるかしら
と気軽に話す空間ができますので、
やはり、一緒の家に住んでいた方が
離婚の話し合いは進みます。
また、上記でお話ししたとおり、
婚費費用を貰う側は
別居はメリットになりますが、
支払う側になった場合は、
別居はデメリットになります。
自分は離婚をしたいと思っていて、
別居をしたけれど、
別居の間は婚費費用を払わなければならず、
また、離婚できない状態が続くとなると
これはかなりのデメリットになります。
逆にお相手側からすると、
離婚をすると
貰う金額が下がってしまうかもしれない
また、別居していて精神的にも楽なので、
このまま離婚せず、別居状態を続けたい
と考えるということになります。
よって、離婚できないまま、
婚費費用を支払い続けなければ
ならなくなる方にとって、
別居はデメリットになります。
また、離婚をしたくないと
考えている方にとっては、
別居してしまうと
離婚へのカウントダウンが
始まってしまうので、
デメリットになりますね。
さらに家庭内別居と別居がありますが、
家庭内別居の場合は、
家の中で顔を合わせないという状態ですよね。
この場合は、第三者から見て、
夫婦関係の破綻と判断しづらいので、
調停や裁判で認められるのは
難しくなります。
また、家庭内別居ですと、
夫婦が口もきかず、
顔も合わせないという状態で、
家庭の雰囲気は決して
明るく楽しいものではないので、
一緒に生活しているお子さんへの
悪影響が心配されます。
なので、家庭内別居についても、
お子さんのいるご家庭の場合は、
その影響をしっかり考えた方が良いですね。
ご自身の状況をよく考え、
別居のメリット、デメリットを
充分理解した上で、
別居について判断してください。
<まとめ>
別居するメリット
・精神的にかなり楽になる
・離婚のカウントダウンがスタートする
・(貰う側は)婚姻費用が貰える
別居するデメリット
・離婚の話し合いが進まない
・(払う側は)婚姻費用を払い続けなければいけない
・離婚のカウントダウンが始まってしまう